ブランド銀鮭「銀王」 / Ginzake

日本における銀鮭養殖の
パイオニアが手掛ける
ASC認証取得養殖銀鮭「銀王(ぎんおう)」

日本における銀鮭養殖のパイオニア・鈴木欣一郎が手掛ける宮城のブランド銀鮭が「銀王」です。創業当初から養殖から加工までを自社で一貫生産し、同時に、環境に真剣に配慮した先進的取り組みを行っています。
常に先駆者であり、歴史の継承者であるという誇りのもと「生産者の顔が見える銀鮭」を。豊かな海と、手間暇を惜しまぬ職人の技と想いが旨い銀鮭をつくります。

銀王ストーリー

常に先駆者であり、
歴史の継承者であるという誇り。

日本におけるサケマス養殖の歴史は130年前の1877年(明治10年)に行われたニジマスの内水面養殖(淡水養殖)まで遡ります。各地で孵化場や養殖場ができ、輸出も開始されました。サケマスの海面養殖の試みは昭和30年台後半に始まり、技術的には成功したものの事業化には至りませんでした。

宮城県における銀鮭養殖は、1975年に宮城県志津川町(現 南三陸町)で行われた試験養殖が起源となります。世間ではまだ銀鮭養殖が認知されていない時代。周囲の反対を押し切り、1977年、マルキンの創業者である鈴木欣一郎が初めて事業ベースでの銀鮭養殖に成功しました。それまで秋冬の魚だった鮭を春夏にフレッシュな状態で出荷できるようになり、当時の築地市場などでも高値が付くことに。まわりの漁師にも銀鮭養殖が広がり、現在の宮城県全体での銀鮭養殖につながっています。
1977年は、日本の漁業における大きな分岐点になった年。漁業水域の外側境界線まで領海基線から200海里とする「漁業水域に関する特別措置法」が施行されました。いわゆる200海里問題です。
漁業が縮小傾向にならざるを得ない日本の水産業を取り巻く環境の中で、はじまった銀鮭の海面養殖。天然の銀鮭は寒冷な海域の魚で、ロシア南東部からアメリカ・カリフォルニア州にかけて生息し、日本近海には天然ものは生息していません。銀鮭養殖が可能な温度帯の海域である三陸だからこそ。
時代を先読みし、養殖業に活路を見出した先達のもと、さらに世界基準のブランド魚として進化し続けています。

養殖から出荷まで

胸を張って「旨い」と言えるのは、
すべてを一貫して手がけているから。

マルキンでは、創業当初から養殖から加工まで一貫体制をとっております。稚魚から育て、選び、加工して出荷。40年間以上大切に守ってきた「生産者の顔が見える銀鮭」を、美味しさと安全性に誇りをもって、皆様の食卓にお届けします。

10月下旬〜11月上旬選び抜かれた稚魚を海へ

山の清らかな淡水で育った稚魚を引き取り、栄養豊富な生け簀へ搬入します。稚魚はこの時1歳弱。同じ魚でありながら、その性格はさまざま。長年のお付き合いがある業者から、「銀王」となるべき稚魚かどうか直接確認して引き取っています。

11月上旬 〜3月滑らかな身質と旨味を決める餌付け

「銀王」のために改良した特製の餌を朝と夕2回与えます。餌は魚粉、魚油など銀鮭が本来自然環境の中で食するものの他、ビール酵母や木炭、ハーブなど、魚臭さを抑え銀鮭本来の旨味を引き出す原料を加えています。

4月〜8月スピード勝負の水揚げ〜加工

海上に浮かぶ四角い生簀(いけす)1つあたりに約3万匹の銀鮭。内陸の淡水で育てられた稚魚を海上の生簀で約半年育成し、水揚げ量に応じて出荷用の生簀に移したのち、1日餌抜きをしてから水揚げします。
出荷サイズまで成長した銀鮭を水揚げし、すぐに海水のシャーベットの中で急速に冷却することで身が締まります。水揚げから加工までのスピードが、変わらぬ鮮度と美味しさを約束します。

浜から15分ほどの加工場に銀鮭を運びます。鮮度や品質を管理できる環境で一尾ずつ人の目で状態を確認しながら、フィレ(半身)状に加工します。
※ フィレの他、得意先様のご要望に合わせた規格での加工が可能です

ASC認証とSDGs

私たちマルキンは、卵が成魚となるまでの過程を見守り、さらに加工、販売とすべての工程を自社で行なっている強みを活かし、より「責任ある銀鮭」とともに、環境に負担をかけない「持続可能な水産物のあり方」を追求しています。

ASC認証とは?

世界の海と水産物を守り、
より良い未来へ変えていくための世界基準「ASC認証」

ASC(Aquaculture Stewardship Council:水産養殖管理協議会)とは、「環境と社会への影響を最小限にして育てられた養殖の水産物」に与えられる国際的な認証制度。世界的に水産資源の乱獲や海の環境変化で水産資源が枯渇している昨今、漁業の持続可能性へ向けた取り組みが求められています。
ASC認証を取得するためには多くの審査項目があり、そのすべてをクリアする必要があります。養殖場周辺の海棲哺乳類の移動ルート、底生生物への影響など、周囲の環境に対しての調査。他にも法令遵守はもちろん、生態系機能の保護、環境配慮、養殖場の管理運営における社会的責任など多くの項目があります。
マルキンの銀鮭「銀王」は、さまざまな課題をクリアし、2020年6月5日に「銀鮭では日本初となるASC認証」を取得しました。責任ある養殖水産物であることが一目でわかるようにASC認証ラベルを付けて、マーケットや生活者に届けています。
私たちマルキンの銀鮭「銀王」が、ASC認証を受けた「サステナブル・シーフード(持続可能な水産物)」であることは、海の重要な資源を守ることにもつながっています。銀鮭の美味しさを伝えることはもちろん、世界基準の漁業を確立するための取り組みを進めています。

銀鮭では国内初となるASC認証取得
2017年5月17日付 水産経済新聞
2020年6月15日付 みなと新聞
2020年6月15日付 水産経済新聞
「世界に誇れる銀鮭」を目指して

養殖による水産物は、人間が地球上で利用している食料の生産システムの中で、最も成長が著しく、世界の水産物のおよそ半分を占めるほどになっています。しかし、こうした養殖水産業には、海洋環境の悪化、餌となる天然魚の過剰利用、養殖魚の逃避による生態系の攪乱など、環境に悪影響を及ぼすケースが少なくありません。世界的に水産資源の乱獲や海の環境変化で水産資源が枯渇している昨今、漁業の持続可能性へ向けた取り組みが求められています。
このような環境の中、ASC認証を取得することは海外では常識となっています。国によってASC認証がないと商業ベースで受け付けない国もあるほど。ノルウェーやチリの養殖サーモンは多くがASC認証を取得しています。
私たちマルキンは「銀王」のASC認証取得を経て、将来的な輸出も見据えたサステナブル・シーフード「世界に誇れる銀鮭」を目指します。

AIP(漁業・養殖漁業改善プロジェクト)

漁業・養殖漁業改善プロジェクト(Fisheries/Aquaculture Improvement Project)とは、認証取得可能なレベルまで漁業の持続可能性を向上するプロジェクト。地域漁業者や水産関連企業、市場やNGOなどが連携して計画的に課題解決に取り組みます。マルキンでは「銀王」の将来的な輸出も見据え、ASC認証取得までの経過を公表することを目的に、2017年に養殖漁業改善プロジェクト(AIP)を立ち上げ、養殖環境の改善を進めてきました。この取り組みにより関係者の賛同を受け、ASC認証の取得に至りました。
漁業改善プロジェクトに取組む漁業の総漁獲量は世界の約10%を占めるとされ、2014年から2016年にかけてアジアや中南米を中心にプロジェクトに取り組む漁業が3倍に増えるなど、近年世界中で急速に取り組まれています。

ASC基準における当社の宣言

  • 周囲の海洋資源に影響を与えないよう、生簀からの逃亡をなくす努力をしています。また、養殖魚の逃亡履歴報告を行います。
  • 周囲の自然環境保護のため、野生動物の殺駆除を行いません。
  • 公共機関等の野生生物への影響評価調査が行われる際には調査に協力します。
  • 野生動物の死亡事故を発見した際の対策方針を表明します。
  • 養殖施設での音響退避装置を使用しません。また、養殖場で発生した非生物系廃棄物を海上に廃棄しません。
  • 使用する飼料はASC基準に基づき、天然資源でやさしい環境に配慮された飼料を使用します。
  • 遺伝子導入の鮭の養殖は行なわず、薬剤・害虫駆除剤等を使用せず周囲の環境に配慮してます。
  • サケジラミの調査報告を行います。
  • 寄生虫、魚病の発生を常にモニタリングし、養殖魚の健康管理に努めています。
  • 人種による差別を行いません。また、強制(拘束)労働または奴隷労働を行いません。

▸ 取り組みの詳細はPDFをご覧ください

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SDGs推進宣言

銀鮭養殖とSDGs

世界における持続可能な開発のため、2015年の国連サミットで決まった「SDGs(持続可能な開発目標)」において、2030年までの達成を目指す17の項目があります。
銀鮭の養殖分野においては、14番目の目標「海の豊かさを守ろう」を特に意識しています。この目標達成に対して、ASC認証制度は最も有効な方法の一つとされています。
私たちマルキンはSDGsが掲げる開発目標を支持し、その一助となるため、海の豊かさを守る取り組みを進めていきます。

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銀王を食す

旨味をたっぷりと含んだ上品な「脂のり」
艶のある「身質」、しっかりとした「味わい」
そのすべてを備えた、銀鮭の王様。

銀色に輝く、マルキンが誇るブランド銀鮭「銀王(ぎんおう)」。ハーブやビール酵母などをブレンドした特別な餌を食べて育った銀王は、臭みがなくあっさりとした脂身、ふっくらと柔らかい身、甘みのあるのが特徴です。

「鮭は生で食えない」という
常識をくつがえす。

本来、銀鮭の水揚げは春から夏ですが、毎年餌の改良に取り組み、養殖から加工までを自社で一貫生産することで、解凍しても美味しさが変わらない銀鮭を一年中お届けすることができます。
銀王は「生」でこそ美味しさが分かります。まずは生で、その美味しさを堪能してください。

銀王アレンジを楽しむ

切るだけ、混ぜるだけ、包むだけ。銀王はアレンジのしやすさも魅力のひとつ。「銀王」があれば、ひと手間で食卓が一気に華やぎます。
季節の食材と合わせて、色々な「銀王」の楽しみ方を見つけてください。